ここだっつ

ここから脱出計画、略してここだっつ。

飼い犬の死と心の変化

しばらく前に、飼い犬を亡くしてしまいました。 

実家に戻って来て以降の短いつき合いではあったし、
年齢的にも老犬ではあったのだけど、
全く思いも寄らない衝撃的な亡くし方をしたこともあって、
とても悲しくて苦しくて――
自分で信じられないくらい慟哭しました。

今もふとした瞬間に思い出しては胸を痛める日々。
もともと達観しているほうなので、
受け入れるのは早かったですが、
だからって悲しみが終わったわけじゃない。

実家に戻って来てからの二年半、
毎日最大限の愛情を注いできました。
まさかこんなに急な別れになるなんて、
本当に考えもしなかった。
そう遠くない未来に見送る時が来る覚悟はしていたし、
様々なパターンを考えてはいたのだけど、
それでも全く思いも寄らない最期だったのです……。


犬を喪って、わかったことがありました。
命は本当に、いつどうなるか、
まるでわからないんだということ。
死は、想定できる範囲を平気で超えてやってくる。
お昼までいつも通りそこにいたのに、
夕方にはこの世を去ってしまっていた。
そしてもう二度と戻って来ない。
今もそこにいるかのように思い出せるのに、
もうどこにもいない。
本人(犬)も、まさか自分が死ぬなんて考えもしなかったでしょう。
きっと、息を引き取る瞬間まで、
何もわからないまま死んでいったと思います。


私だって、未来はわからない。


元気になったら――とか、
先のことばかり考えてきたけど、
その時があるのかどうかは、
現時点では全くわからないのであって。 

そう思うと、
元気になったらこうしよう、
なんて考えながら生きてるのは滑稽な気がしたんです。
来るか来ないかわからない未来よりも、
今、なにができるのか、
そこにフォーカスして生きたほうがいいんじゃないかって。

数少ない、今の体調の中でも無理なくできること。
その中で、私がしたいこと。
逆に、今やっていることで、
実は心理的に、身体的に、負担になっていること。
もう一度棚卸しして、
自分の見ている場所を未来から今に切り変えて、
やり直してみようって思いました。

これが、私が犬の死によって変わったことの一つ目です。

(それで、ブログをリニューアルして名前とアイコンも変えました。)
 

もう一つあります。
それは、この先もし、例えば災害とか、何かしら、
不可抗力で死を迎える時が来てしまったとしても、
犬のとこに行けるからいいか~、
って思うようになりました。
それで、未知の危険に対してちょっと肝が据わりました。
(※死ぬ気は皆無!)
人ってこんなふうに強さを得ていくのですね。

 

犬のことが大好きでした。
毎日たくさん触れ合って、
たくさん笑わせてもらって、
本当に大切な時間を過ごしました。
目の届かないところで死なせてしまってごめんね。
怖い思いをさせて本当にごめん。
大切に大切にしていたのに、
最期の最期で守れなかった私で、本当にごめん。

あなたが元気いっぱいでいてくれることが、
私の日々の安らぎでした。

今となっては何もかも、
虚空に伝えることしかできないけど。
一緒に暮らせて、お互い幸せだったね。
ありがとう。
ごめんね。